税理士受験5年目から8年目までの受験歴を紹介します。1年目から4年目までは以下のブログをご参照ください。
5年目 法人税法(合格)
4年目に初めて不合格になったショックもあり、異常なほど勉強していました。昼ご飯を食べている最中も、同期の結婚式の移動中にも条文を覚えていました。周りの同期は少し引いていたと思います。
特別な勉強をしていたわけではなく、ただひたすら勉強していました。
法人税はボリュームが大きく、1年での合格は難しいと思っていました。ですが、受験後の予想点数は合格ラインを大きく超えていました。官報合格に王手がかかりました。
TACを受講して良かったことがあったので紹介します。5月の直前期が始まる前(ゴールデンウイークの辺り)に通信講座受講生のためのセミナーがありました。合格者の体験談を聞いたり、通信講座講師とのディスカッションがありました。普段、講師や受験生との関わりがなかったため、このような機会は貴重でした。
6年目 相続税法(不合格)
ラスト1科目となり、選択科目を考えました。早く5科目合格したければミニ税法を取る選択肢もありました。しかし、転職はまだ考えていなかったため、あせって5科目とる必要はないと思いました。それよりも、転職した時に必要となる知識を取得した方がよいと思いました。所得税は法人税と同様に所得に対する税金なので、資産に対する税金を勉強した方がよいと思い、相続税を勉強することにしました。
これまでと違い、相続税は勉強が難しかったです。会計の知識を使うことがなく、また、相続が身近なものではなかったため、イメージが全くわきませんでした。直前期になっても、答練で合格点を取ることができませんでした。
結果として、受験後の予想点数は合格ラインに達しませんでした。ここまで勉強してきたので、来年も相続税を勉強することにしました。
7年目 相続税法(不合格)
昨年は答練をこなすのに精一杯だったため、改めて基礎から知識を習得し直しました。直前期の答練では常に合格点を取り、TACの直前模試でもS判定でした。受験後の予想点数は、合格ラインを超えていました。これで今年は合格できると思っていました。
しかし...ふたを開けたら不合格でした。不合格だった理由を自分なりに分析しました。
- 講義で覚えなくてよいと言われていた条文が本試験でそのまま問われた。
- 非上場株式の計算式が改正された年で、講義では改正後の計算式で計算しろと言われていたが、本来は改正前の計算式で計算すべきだった。
- TACの解答速報では合格ラインに達していたが、大原とLECの解答速報では合格ラインには達していなかった。
- 大原の直前模試を受験したとき、合格C判定だった。TACは計算問題に2点ずつ配点していたが、大原は細かい計算過程まで1点ずつ配点していた。大原の配点の方が本試験の配点に合っていた?
- インターネットの掲示板を見たところ、大原受講生は合格ラインを超えている投稿が多くあったが、TAC受講生で合格ラインを超えているという投稿がほとんどなかった。
講師から言われたことはすべてやり、これ以上勉強することはないくらいに勉強していましたが、不合格となりました。これ以上TACで勉強しても合格する気がしなかったため、大原に切り替えて来年も相続税に挑戦することにしました。
8年目 相続税法(合格)
学校を大原に切り替えて正解でした。以前は詳しく教えてもらえなかった部分も細かく教えてくれました。
- 大原では細かい計算過程まで書き方が決まっていた。
- 直前期が始まる前に難しい土地の評価を講義で解説してくれた。
今年を最後の受験にしようと、完璧に仕上げて本試験に臨みました。本試験の直前には、3泊4日の勉強合宿を実施しました。朝9時から夜9時まで開いている図書館を利用し、毎日10時間以上勉強しました。図書館は自宅から遠かったため、図書館近くの民宿に泊まりました。
受験後の予想点数は、合格確実ラインを超えていました。そして12月中旬、官報に自分の名前が載りました。
8年間を振り返って
8年かけて税理士試験に合格できました。合格が決まったときは、思ったほど感動しませんでした。安堵感の方が大きかったです。仕事以外の時間はすべて税理士試験のことを考えていましたし、勉強のために犠牲にしたものも多かったです。
受験中は何かに追われる怖い夢を見ることが多かったのですが、合格してからは見ることがなくなりました。
何よりも仕事を犠牲にせずに合格できたことが一番嬉しかったです。仕事を言い訳にして税理士試験を疎かにしたくなかったですし、逆に税理士試験を言い訳にして仕事を疎かにしたくもありませんでした。それらを達成できたことが一番良かったです。
8年間勉強してきて感じた、税理士試験で重要なことは以下のことだと感じました。
- 頭の良さはあまり関係ない。とにかく勉強を継続できるか。
- 勉強に専念できる環境作りが一番大事。
※私は勉強に関係ないもの(テレビ等)はすべて処分しました。 - 勉強が辛いときこそ、ここが合否の分かれ目だと思って自分を奮い立たせる。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも誰かのためになれたら嬉しいです。
年数 | 受験科目 | 合否 | 勉強時間 | 勉強方法 |
---|---|---|---|---|
5年目 | 法人税法 | 合格 | 800時間 | 通信講座(TAC) |
6年目 | 相続税法 | 不合格 | 570時間 | 通信講座(TAC) |
7年目 | 相続税法 | 不合格 | 480時間 | 通信講座(TAC) |
8年目 | 相続税法 | 合格 | 360時間 | 通信講座(大原) |