私は2年前にベトナム人女性と国際結婚しました。今回は、国際結婚の1つ目の手順である「婚姻要件具備証明書の取得」について、私が経験した内容を共有します。
手続き全体の流れについては、下記の記事をご参照ください。
前提
私が紹介する手続きは、以下の前提によるものです。なお、私が手続きした時期は2023年6月頃です。
- 結婚相手がベトナム人
- 結婚相手が技能実習の在留資格を持っている
- 日本で結婚手続きを進める
- 結婚後は日本で生活していく
婚姻要件具備証明書とは?
「婚姻要件具備証明書」とは、外国人配偶者が婚姻の要件を満たしていることを確認するための書類です。日本の役所で婚姻届を提出する際に求められる書類です。
必要書類の準備
必要書類
「婚姻要件具備証明書」の取得にあたり、以下の書類を準備しました。
必要書類 | 備考 |
---|---|
①婚姻要件具備証明書の申請書 | ベトナム大使館HPでダウンロードします |
②ベトナム人の旅券 | パスポートの原本と2ページ目、3ページ目のコピーを用意します(念のため日本人の分も用意しました) |
③結婚登録書に自分の名前が記載されていない証明書 | ベトナム人がこれまで住んだことがある市町村の役所で取得します |
④住民票 | ベトナム人が住んでいる市町村の役所で取得します(念のため日本人の分も用意しました) |
⑤婚姻状況確認書(原本) | ベトナムの役所で取得します |
⑥在留カード | ベトナム人の在留カードを用意します |
⑦管理団体と所属会社からの結婚許可書 | 妻が技能実習生だったため、念のため準備しました(実際には特に確認されませんでした) |
書類を集めるのが大変でしたよ
「①婚姻要件具備証明書の申請書」について
ベトナム大使館のホームページにあるWordファイルをダウンロードします。「ベトナム大使館 婚姻要件具備証明書の発行手続き」でインターネット検索すると見つかると思います。
必要事項をWordで入力して印刷します。印刷したあとに署名欄に署名します。
「③結婚登録書に自分の名前が記載されていない証明書」について
日本では「戸籍受附帳に記載のないことの証明書」と呼ばれる書類で、申請者が住んだことがある市区町村に婚姻届等を届出していないことを証明するものです。これまで住民登録していたすべての役所で取得する必要があります。私の妻は、現在の市町村以外に住んだことがないたため、1か所だけで済みました。
この証明書を取得してから大使館に行くまでに期間が空いてしまうと、この開いている期間に婚姻届を提出しているのでは?と疑われる可能性もあるので、大使館に行く前日に役所に行って取得しました。
役所によっては、決まった形式がないため何を記載するのか指定してほしいと言われることがあります。ですので、どのような証明書が欲しいか事前に電話しておくとスムーズです。
「⑤婚姻状況確認書(原本)」について
ベトナム人の戸籍がある役所で発行してもらいます。6か月以内に発行されたものが有効です。結婚相手の氏名、パスポートの番号、国籍等、婚姻届予定場所などを記入してもらう必要があります。
私は結婚する前の1カ月前に妻とベトナムに行く予定があったため、そのときに取得しました。ベトナムに行くことができない場合は、ベトナムに住んでいる両親に代理で発行することもできるようです。
ベトナム大使館で婚姻要件具備証明書を取得
書類が揃った後、東京にあるベトナム大使館に行きます。
ベトナム大使館へのアクセス
- 住所:₸ 151-0062 東京都渋谷区元代々木町 50-11
- 電話番号:03-3466-3311
- 開館時間:平日 9時半~12時、14時~17時
最寄駅は「代々木八幡駅」です。私は隣の「代々木上原駅」で降りてしまい、途中に急勾配の道があり非常に疲れました。
大使館に着くと南側に立派な入口がありますが、ここからは入れません。結婚手続きの入口は東側にあります。道に面した階段を上ると、病院の待合室のようなスペースがあります。
ベトナム大使館での手続き
部屋に入って右側にある発券機で番号札を出します。順番が来るまで部屋の中または入口の外で待ちます。
窓口は3つあり、入口から見て手前2つはベトナム人用、奥側の1つは日本人用の窓口でした。結婚手続きはベトナム人用の窓口で行います。
順番が来たら、窓口で申請書類を提出します。日本の役所に提出するため、日本語訳した書類も合わせて発行してもらいます。不備が無ければ午後にまた来るように指示を受けます。
また、スマホでも申請書を提出してくれと言われるため、窓口の近くに貼ってあるQRコードを読み込み、スマホで申請書と同じ内容を入力して提出します。
「紙と電子で同じ内容を提出するのであれば、紙の提出は不要では…?」と思いましたが、素直に従いました。
業務が再開する午後2時頃に再度大使館に行き、書類が発行されるまでひたすら待ちます。発行が完了すると名前が呼ばれるので、手数料を払って書類を受け取ります。手数料は1万円くらいでした。
注意点
大使館は非常に待たされるので、早めに行った方がよいです。私は業務開始前の9時に行きましたが、すでに40名ほど人がいて部屋がいっぱいになっていました。
また、午前は申請の受付だけを行っており、書類の発行は午後になるので、手続きは丸1日かかります。
大使館では番号札を発券しますが、日本の役所みたいに「〇〇番の人どうぞ~」と呼ばれることはありません。窓口の前に列ができているので、自分の番号の場所に入る必要があります。並んでいる人に「あなたは何番ですか?」と聞いて列に入るので少し戸惑いました。
さいごに
いかがでしょうか。「婚姻要件具備証明書」の取得は、書類の準備と大使館での手続きがとても大変でした。次回は日本の役所での手続きについてご紹介します。